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20_経営者・管理者が信頼を得るコミュニケーションがとれると組織は成長する

2020/03/05

通用しない自己流マネジメント

社長や管理職を長くやっている人が発する言葉に
「今どきの若いものは○○もわからない(できない)のか」
「俺たちが若い時分は○○だった」
といった、おなじみとも言えるフレーズがあります。

こうした言葉を聞くことは誰しも経験するところで、もっと広く言えば、世間一般の年配者がそうであり、また世代交代するたびに引き継がれていく定番フレーズなのかもしれません。まさに、時代は繰り返されるということです。

また今の時代は、セクハラやパワハラなどハラスメントについても意識が高まっています。
上記のような例をとれば、「その程度のことなど昔は当たり前でやってきたが、今はそんなことを言われるのか?」といった反応も出てきそうです。

上司の指示に従ってきた世代のなかには、昨今、問題になっているハラスメントに対して、「過剰反応だ」といった見解を持たれる場合もあるかもしれませんが、時代によって常識もルールも変化します。

やはり今の時代、経営の基本姿勢としては、「自分に合わせろ」では通用しません。若年者を含め、あらゆる層に対していえることですが、相手の個性に合わせてコミュニケーションができないと、信頼を得ることはできません。

部下に合わせたコミュニケーションの取り方を身に付ける

ここで誤解していただきたくないのですが、上述したことはなにも、部下や新人に迎合すべきだということではありません。それでは部下や新人は学ぶべきことも学べず、成長することもできません。

そこで、意識的に取り入れてほしいのが「相手の性格や資質に合わせたコミュニケーション」です。
一人ひとりに合わせたコミュニケーションをとることで、部下や新人は「この上司は自分のことをきちんと見て、理解してくれている」と感じ、上司を信頼することができます。

ここで、一つの例を示します。
新人のA社員は、会社への貢献意欲は強いのですが、どちらかと言うと受け身型で、自らは強く主張しないタイプです。
一方の上司は、相手のタイプなど忖度しない体育会系の突進型タイプの人です。
となると、A社員にすると、その上司から出されるゴリ押し系の指示は合わないといったことが往々にして出てきます。

ここで上司の人が何らかのきっかけがあって、自身の持ち味であるゴリ押し系を少し軌道修正してA社員に対し、「いつもみんなのために一生懸命がんばってくれてありがとう。ただあと一歩、この部署のために何ができるか、自分で考えて動いてもらえるようになると、みんながもっと助かるよ」といったことを伝えるとどうでしょう。

A社員にすれば、自分に対する上司の配慮に好感をもち、「はい、わかりました。しっかり考えて行動します」となるのではないでしょうか。

要するに、同じことを言っているにせよ、相手の性格や持ち味を認めつつ、それに合わせた言い方をすることにより、相手の受けとめ方はまったく異なり、上司の指示も素直に受け入れられるようになります。

信頼感を得るコミュニケーションは納得を得ること

【正論を述べるが、部下の納得感が低い上司】
A氏は理系の技術者で、その知識やスキルの高さが評価され、最近ある部署の責任者に就任することになりました。

A氏の個性はというと、論理的に物事を考えるタイプで、ちょっとしたことでも丁寧に、理解しやすいように道筋を立てて話をします。

責任者になってからは、部下とのコミュニケーションを意識し、できるだけいろんなことを話し合うように心がけていました。
そうした中、業務に関わるトラブル対応に際し、数人の部下がA氏に不満をぶつけてきました。
それは「Aさんは、いつも一方的に話し動くばかりで、私たちの話を聞いてくれない」
「我々を強引に抑えつけようとしているように感じる」
といったことでした。

A氏にすれば前述したように、部下からの話も聞き、十分な説明もしていたつもりだったのですが、部下たちが言いたかったのは「理屈だけで一方的に抑えつけられている」と感じている「気持ちの問題」だったのです。

A氏は理路整然と説明した上で指示・命令を出していましたが、部下にとっては実務面で困難な作業もあって、それについて反論してもやはり理屈で返されてしまうこともあり、やりきれない思いがうっ積していたのです。

これを契機としてA氏は、これまで通り説明すべき事がらはきちんと話し、それに加えて、部下への期待、業務遂行における感謝やねぎらいなど、相手の気持ちに寄り添う言葉をかけることを心がけました。

それ以後、部下たちは困難な業務であっても前向きに取り組んでくれるようになり、たまに発生する不満についても、部署内で話し合って解消できるようになりました。

最終的には、部下の「感情」に寄り添うことが重要

先の事例のように、上司の理屈が正しければ、部下は納得するかといえば、決してそのようなことはありません。

人間というものは、頭では「その通りだ」とわかっていても、感情では納得できないことも多々あります。そのため、「人は理屈だけでは動かない」ということを、再認識しておくのがよいでしょう。

普段から相手を認め、言葉で伝えることは大切ですが、感謝やねぎらいの言葉を乱発して安売りにならないように注意しましょう。

結論としては、理屈と感情のどちらかだけに偏らず、両方を重んじることが大切です。しかし、人は最終局面においては、感情が優先することが往々にしてあります。部下に納得をしてもらえる上司になるためには、理屈と感情を上手にコミュニケーションに取り入れていきましょう。

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